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魚油は前立腺がんを起こす?

ω3系脂肪酸が前立腺がんのリスクを増加させるのではないか、というショッキングな報告がアメリカから出されました(Journal of National Cancer Instituteオンライン版)。

ω3系脂肪酸はフィッシュオイル(魚油)に多く含まれ、不飽和脂肪酸としてまた抗炎症作用もあるために動脈硬化改善につなげるアンチエイジングの旗頭のような物質であり、サプリメントで摂っているヒトも多いのではないでしょうか。わたしもときどき服用しています。ところが、アメリカ・プエルトリコ・カナダの50歳以上男性のω3脂肪酸血中濃度を調べたところ、これの濃度が最も高かった群では前立腺がん発症リスクが43%高く、より悪性度の高いがん発症リスクは71%高かったのだそうです。つまり、ω3系脂肪酸濃度が高い男性は前立腺がんになりやすい、と云うわけです。

この報告を読みながら思ったことは2つあります。日ごろから青魚を食う習慣などないであろう彼らが非常に高い濃度のω3系脂肪酸を摂取し続けているとすれば、それはサプリメントしかありません。これまでも何度も書いてきたように、結局サプリは補助食品であって、「過ぎたるは及ばざるよりも悪し」ということです。日常生活や食事が乱れているから適量のω3系脂肪酸を摂取するという本末転倒なヒトたちよりも、日ごろも注意しているのにさらに鬼に金棒の意味で過量のサプリを飲んでいる健康オタクのヒトの方が危ない、と云えましょう。

そしてもう一つ。この研究の対象者が欧米人だということ。昔から魚を取って主食にしていた人種ならともかく、むしろ獣などの猟を中心にしてきた民族であるならば、健康にいいと思い込んでいるω3系脂肪酸が「カラダに合わない」ということはないのでしょうか? 欧米人が豆腐ばかり食っているとかえって血管がボロボロになるのではないか、と懸念するわたしだけの発想でしょうか。

まあ、とにかく、この報告が出たからといって青魚を食うのをやめることのないようにしていただきたいものだと思います。ちなみに、紅茶を摂取すると前立腺がんリスクが低下する(コーヒーでは低下しない)、という研究報告も出ていました(Cancer Causes Control オンライン版 2013.2.15)。

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