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「十七歳だった!」(3)

「おれ、あんたの年代の人たちって、たいてい苦手。他人に対して、冷たくも暖かくもなくて、それって、当たり障りのない感じの良さだけを求めてるようで、ずるいって思う。仕事でもそう。意欲があるんだかないんだかわかんねえんだよ。争ってまで、自分のやりたいことを通すガッツもないしよお」・・・この本の最後の山田詠美さんの解説文の中に出てくる彼女の年下の男友達のことばに対する彼女の云い訳に、「なるほど」と思った。

・・・「それは、実は、やる気がないのでも争いを避けている訳でもないのだ。実際、どうして良いのか解らず、ただ照れているだけなのだ。・・・(中略)・・・私たちは、がんばりの気恥しさを唯一習得した世代なのだ。」

「きみたちの世代って、妙に、へらへらしてないか?おれたちが若い時って、理由もなく反抗したり投げやりになったり、暗い一時期を通り過ぎて来たもんだが」という年上の男友達のことばに対する弁明には、拍手喝采したくなった。

・・・「私たちだって、暗さを気取った青春時代を通り過ぎて来たのだ。ただ、そんな自分を茶化さずにはいられない、悲しい性ってやつが、私たちには、どうしても、ある。ほれほれ格好つけてんじゃねーよ。というつっ込みを自己保身の手段としてしまった唯一の世代なのである。」

そうなのだよ。しゃかりきにがんばっている姿がカッコ悪いと思われた世代なんだよ。「ニヒル」ってことばがカッコ良かったんだよ。内心、必死で頑張っていても「がんばってませんよ~」「こんなもん、かったるくてやれるかよ」ってポーズを取るのが男の甲斐性ってもんだった世代なんだよ~。

原田宗典氏の20年も前の作品を読みながら、最後は同い年の女性に庇われながら、「そうか、自分はそんな時代の遺品なのか」と妙に総括されたわけであります。

大変長い文章になり、まことに失礼いたしました。

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