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睡眠を語る

「ショートスリーパーは早死にします!」「短時間睡眠で健康になれる、は勘違いです!」

先日のブラッシュアップ研修会で一番の目玉だった、睡眠博士=東京医大の井上雄一先生はそう強調されました。どうも、最近、『睡眠』と『サーカディアンリズム(体内時計)』の情報が集中的にわたしのところに集まって参ります。もしやこれは、わたしにこれを勉強をしろ!という天の声なのかもしれないと思わないでもありません。

睡眠には「疲れたから眠るしくみ(恒常性維持機構)」と「夜だから眠るしくみ(体内時計機構)」があるのだそうですが、たしかに最近は後者の機構が明らかに乱れています。これは先日書いたばかりのブルーライトハザードの問題も含めて、重要な社会問題になっていくだろうという気がします。

睡眠時間の乱れがメタボを起こす。睡眠リズムと質の乱れもメタボを起こす。都市部ほど睡眠時間が短く、夜に寝ない。高齢者は睡眠の振幅が浅くなりリズムが前にずれていく。不眠(入眠障害も中途覚醒も)は高血圧を発症し、睡眠時間が短くても長すぎても心疾患リスクと体重がアップする。睡眠不足はインスリン感受性を落とし糖代謝異常をもたらす。光照度が増すと突然メラトニン分泌量を抑えるようになり睡眠を妨げる。体内時計が乱れて起きる現代型不眠はうつ病を招き、インスリン分泌低下をもたらし、血圧も上昇させる。睡眠不足は客観的に心身の疲れをもたらすが自覚的な眠気をさほど引き起こさないことが多く、「自分はできる」と勘違いするから事故が起きる。寝酒は、寝付きがよくて目覚めが良いと勘違いするが、実は中途覚醒が多くて翌日の昼に眠気をもたらす。

いつまで書いても書き足りないほど、井上先生のお話は面白く、おかげで先生の著書をいくつか買いました。ただ、かく云うわたしの日頃の睡眠時間は4時間(下手をすると3時間の日も)。まずは、自分の睡眠不全を正すのが先ですな。

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