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高血圧の精査指示

最近は、企業の健康管理が大変きびしくなってきました。大手企業になればなるほど、従業員の健診結果に対する評価は事細かくチェックされてきていますので、以前のように健診はとりあえず受けてさえおけば結果が悪くても大丈夫、とか、精密検査の指示書や紹介状はそのままほったらかしていてもあまりとやかく云われないとかいう時代ではなくなりました。重要なことです、というより当たり前のこと(それが健診の目的なのですから)です。

ただ、そのとばっちりは産業医にやってきます。先日の勤務日には、コントロール不良のために専門医受診の指示を受けた40歳の若い女性の面談をさせられました。相談室に入ってくるなり不機嫌そうにしていました。「専門医宛の手紙をもらっていると思うのですが、受診されましたか?」と聞くと、「いいえ」との返事。「友人知人と相談しましたが、薬をできるだけ飲みたくないので、まずはダイエットしてみてから受診は考えようということに決めたので」と。「いや、会社はそれでは認めないみたいです。早々に専門医療機関を受診して治療するなり検査するなりして方針を決めてもらった上で、産業医が就業制限を加えるかどうかの判定を下さないといけないのです。それも1カ月以内に」・・・明らかに不愉快そうな表情に変わっていくのを認めたために口調がしどろもどろになりながらも、なんとかそう説明しました。

「去年も似たような数字のように思えるのですが、今回の方が悪くなっているということですか?」「いいえ、ほとんど去年と同じです。むしろ去年の段階で専門医受診をするように強く働き掛けないといけなかった状態です。それを野放しにするな!と本社からお叱りを受けた、ということですね」・・・少しずつ落ち着きを取り戻しながらそうお答えしました。

この若さで、日ごろから拡張期血圧が100mmHg近くあるこの女性の場合、若年性高血圧の家族歴もありますし、二次性高血圧の可能性はないわけではありませんが、おそらく薬剤管理が必要になるのではないかと思います。あるいは、今のストレスフルな仕事を辞めるか・・・後者の方が効果があるかもしれません。

あとはこれで病院から「とりあえず食事療法で経過観察して1年後の健診で確認」などという無責任な返信が返ってこないことだけを祈ります。就業許可を出して何かあったときの責任を取らされるのは精査した病院じゃなくて、産業医なんですから。

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