欧米には、なぜ寝たきり老人がいないのか(2)
(つづき)
欧米の生き方=歳を取っても最後まで自分の意志で自分の人生を決めていくことを「正解」とするとき、日本人のように周りに依存し家族に依存する一方で周りに迷惑をかけないように自分がガマンして丸く収めようという生き方はどこか劣ることのようにみえます。でも、それは文化です。子どものときから一人前の人間として、一人で生きていかせる教育をする文化の歴史と、子どもは親が守り、親は子が守るのがヒトの有るべき道として教育する文化の歴史は基本が別物なのだから、だとしたらそれを混同することなく、日本らしい文化のままで貫き通さないと、インターナショナルとかグローバルスタンダードとかいう横文字に踊らされて、不器用で世間知らずな日本人は、人知れず途方に暮れるミゼラブルな人生を歩むことになりかねません。
わたしは、医療が寝たきりを作り出した、とは思いません。病人を作り上げ、ムダに治療をした挙句に自然の流れを冒涜した結果だという感覚はあまり抱きません。ただ、延命処置・・・これはなかなか難しい問題です。医療が発達していなければ選択肢はなかったわけですが、「生かすも殺すもあなた次第。さ、どうしますか?」と家族に医者が迫る時、日本人の文化は「可能な限り努力をする」を選ぶように教育されてきました。というか、それをしないと「人非人」。おまえは親を見殺しにするのか?と云われるのは怖い。自分も寝覚めが悪いから「苦しめるのは可哀想だから、何もしないでください」という勇気はなかなか湧いてこないのが、日本人らしさなのかもしれません。親族がたくさん集まれば集まるほど、延命処置はやらざるを得なくなります。わたしはそれを悪いとは思いません。結局は残る者の満足。残る者のココロを安らかにすることが重んじられてもしょうがないと思います。ただ、それで生き延びた大切なご家族の介護に、自らが疲れ果ててしまっています。それを社会が悪い、制度が悪い、政治が悪いといってもしょうがない気がします。
すみません、asuka3hさん、全然違う方向に書き進んでしまったので、やめておきます(笑)
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コメント
わざわざ日経ビジネスの登録をさせてしまいました事、
大変お手数をお掛け致しました。
有難うございました。
先般記させて頂きました通り、遮二無二「緩和ケア」に関する調査をさせられておる最中、諸外国は如何な物かと探っていた時にヒットした記事でした。
一発で良し悪し等決める事は出来ない問題ですが、
我々も90%以上の確率で避けては通れない関門です。
出来れば残り10%未満で、自宅の畳の上、またはポックリで逝きたいものですね。
またまた抹香臭いお話となってしまいました。
青春ど真ん中のasuka3h 拝
投稿: asuka3h | 2013年12月16日 (月) 09時41分
asuka3hさん
まったくもって、同感です。
やっと風邪が峠を越えそうです。
投稿: ジャイ | 2013年12月17日 (火) 06時27分