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もっと前を向こう

「これは、絶対ストレスのせいだから。あの6年前の交通事故のときから眠れなくてイライラしてきたからこうなったんだから!」「強い抗生剤を2週間続けて飲んだら、その後から血圧が下がらなくなったんですよ」

頸動脈エコーの肥厚した動脈壁の画像と脳MRIの深部白質病変の画像を見ながら、その60歳代半ばの女性は、しかめっ面に一層拍車をかけた表情をして、一気にそうまくし立てました。どうも彼女は、脳ドックを受けると決めたときからこれを結論にしたかったのだろうと察しました。

たしかに大きなストレスだったのでしょう。となりで寝ている旦那さんの寝言がうるさくて3時間しか眠れなかったのだとグチっていました。たしかにストレスは生活習慣病を悪化させますし、動脈硬化も助長するでしょう。でも、それだけではこんな動脈硬化所見は作り出せないといえます。やはり、基本的には持って生まれた体質であり、治療中の高血圧や糖尿病のなせるわざだと考えた方が正解でしょう。

そんなことよりも、わざわざ脳ドックを受けに来て異常所見を見つけ出してしまった今の段階で、長い間続いた過去のストレスの苦しみを語りたい気持ちは分からないでもないですが、でもその行為はあまり意味がないように見えます。この苦しみを旦那さんが一笑に付しているようにも見えません。血圧は白衣高血圧だと主張しますが、だから何?という感じです。過去の出来事がどうであれ、そのことはそろそろこの辺に置いておいて、もっと前を向きませんか?「今からどう生きるか?」と云うことに、過去のエピソードはまったく用をなしません。どうせなら、うちの人間ドックを初めて受けたことをきっかけにして、今日から前に向かって進むことにしてみませんか。

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