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血圧測定

わたしもそれ、賛成です。

血圧正常者に対する血圧測定は、年一度でいいかもしれない

日本プライマリケア連合学会 海外家庭医療雑誌 表題翻訳プロジェクトの企画協力で、みちのく総合診療医学センター副センター長の佐々木隆徳先生のおはなし・・・例によってCareNet(2013.12.23配信)の記事です。

「国民全体の血圧水準も横ばいで推移しており、高齢社会を背景にしながらも血圧管理を取り巻く環境は向上していると思われます。このことから、高血圧と診断されていない定期通院している患者については、必ずしも受診のたびに血圧測定を行わなくてもいいのかもしれません」と。

高血圧のない372人の成人と新たに高血圧と診断された68人で、外来受診のたびに血圧測定した群と、年に一度の血圧測定のみの群に分けて検討したところ、感度は2群に差がなく(毎回測定=100%、年一度測定=92.6%)、特異度はむしろ年一度測定の方が高かった(毎回測定=70.4%、年一度測定=82.0%)というものでした。

わたしが働いてきた職場では、待合室に血圧計はありましたが、循環器外来では診察室で医者が測りましたし、それ以外は測るのがルーチンではありませんでした。でも、たまたま測った血圧が高かったがためにずっと気にするヒトは居ます。それをきっかけに家庭血圧を測ってくれるのならともかく、「気になっている」と云いながら怖いのであまり測ろうとせず、あのときのが何かの間違いであったかあるいは何か特殊な事情であったかに違いないと、自分に云って聞かせようとされます。ヒトが高血圧になり始める最初のポイントはそんな感じでしょう。そういう点では、受診のたびに毎回測って早期発見するのは有効のようにも見えますが、たとえ最初のポイントが見つかるのが1年後であっても、治療効果に大差はないと思います。

もっとも、血圧が上がったとき、その高い値を目の当たりにしたとき、見なかったことにしようとしたり、いつもと違うから器械がおかしいと云い張ったりするのは、ちょっとみっともないからやめましょうね。

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