« 要精検率(前) | トップページ | 適材適所 »

要精検率(後)

(つづき)

さらに、一旦機械的に判定したものを各医師の裁量権でバラバラに変えることも組織は嫌がります。「統計的な整合性」とかいうやつを重んじるからです。この考え方は、おそらく健診の世界独特の考え方だと思います。

これをグローバルスタンダードというのであれば、それは申し訳ないがナンセンスだと思います。統計的な年次推移が比較できないのであれば、「基準が変わりました」と書けばいいこと。ヒト(医者)によって話すことが違うと困る、みんな足並みをそろえてもらわないとたまたま入った診察室で違われると困る、と云うのなら、初めから医者の説明など要りません。コンピューター占いの総合評価か何かを読んでおけば十分だということになります。

おそらく、この要精検率とか健診受診率とかで競い合う考え方=「統計的な整合性」というのは、集団検診(対策型検診)の考え方です。その理論を人間ドックのような任意型の健診にまで持ち込んではダメでしょう。数値はあくまでも目安で、それが長年の変化の中でどう変わっているかとか、他にどんな病気を持っているかとか、何歳かとか、どんな仕事をしてどんな生活をしてるかとか、そんなすべてを鑑みて、この値に「異常」の判定をするのかしないのかを、機械的なアルゴリズムで規定することなどできるはずがありません。さすがに外来主治医と同じレベルで考えるのはムリですが、そんな各人各様の生活に踏み入るのが人間ドックの結果説明です。それによって、「要精検率」の数値が異常に変化しても、あるいは他の施設と大きく違っていても、なんら恥ずべきことはないと思います。わたしたちは統計学の学者さんや政府のお偉いさんを喜ばせるために働いているのではないのです。

|
|

« 要精検率(前) | トップページ | 適材適所 »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 要精検率(前) | トップページ | 適材適所 »