水分制限
「周りの人はみんな運動中にペットボトルを持っていて水分を取っているけれど、わたしは絶対に飲みません!」
生活習慣病の改善のために最近フィットネスジムに通うようになり、体重が減ってきて、検査データも大半改善してきた60歳代の男性が、得意げにそう云いました。実は、腎機能の値(eGFR)が低下していたので、「脱水かもしれないので水分を十分とってくださいね」とアドバイスしたときに、彼が心外そうな顔をしながら云ったのです。
「運動中にも運動後にも水分をとらないようにがまんして頑張ってるから体重が減ったのだと思っていました」
「それは大きな勘違いです。運動前と後に体重測定するでしょ。あれはその体重の差が水分喪失分だから少なくともその量以上の水分を補充すべきだという目安です」
「そうなんですか?わたしは運動後に体重が減っているのが嬉しくて、飲みたい水分をじっとがまんしていたんですよ。間違いだったんですか・・・?」
「運動直後に減る体重はただの水分ですから減量とは関係ありません。むしろ運動による脱水は危険ですから、運動前にも水分をとってから始めてください」
運動や医療に関係している人間にはあまりにも基本的な常識ですが、こんな誤解をしているヒトはもしや世の中にはたくさんいるのかもれない、と痛感した次第です。
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