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いいところを見つけ出す目

元幹部の方が健診を受診されました。「先生、大変お世話になります」と腰を低くして神妙にしていますが、わたしは今でもこの方が苦手です。「あいつは仕事中に遊んでいる、給料泥棒だ」と間接的に何度も云われました。わたしがヒラのままなのはこのヒトの誤解の影響が大きいと思っています。そんなことにいつまでもわだかまりは持っていませんが、きっとその殊勝なことばの裏では「こいつはダメな医者」のレッテルを貼ったままでいるに違いない、と思ってしまうのです。卑屈なワタシです。

そんな昔の苦い思い出を頭に浮かべながら、「上に立つ者はいつも他人の良いところを見つけ出す目を持っていたいものだ」ということを再確認していました。部下を評価するときに悪いことだけを列挙してはいますまいか。「この子は素晴らしいわ」と思っても、それはここで働くなら当然だもの、という態度で眺めてはいますまいか。自分自身そういう仕打ちを受けたからかもしれませんが、いつのころからか、わたしは部下をみるときに(まあ、上司を見るときにも同僚を見るときにも同じですけど)、その人のできないことよりできることを見つけ出すように気を付けるようになりました。いいところを見つけるのは簡単なようでなかなか大変ですが、何とか見つけて「あなたは、ここがステキですね」と云ってあげられたら素晴らしいですね(わたしは恥ずかしくてよう云いませんけど)。

そんな偉そうなことを書いておきながら、先日あるパーティで、「むかし、先生に落第点をもらった○○です」と云いながらあるナースが声をかけてきました。そうです。若いころ、わたしはいつも批判ばかりして仕事をしていました。「こんなことができないなんて給料泥棒だ!」「プロならミスは許されない!」といつも叫んでいました。そんなバカな男に怒鳴られたみなさん、大変申し訳ありませんでした。

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