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悩ましい問題

「わたしは高血圧の治療を受けているんですが、最近血圧が200mmHgから落ちません。主治医の先生がさらに寝る前のお薬を足されたんで飲み始めましたがまだ下がりません。週に3回の運動教室が楽しみで通っているのですが、始める前の血圧も高いのでちょっと怖いし、まわりも『運動せん方がいいんじゃない』と心配してくれます。じっとしておいた方が良いのでしょうか?」

先日、高血圧と運動についての講演をした際に、フロアからそんな質問を受けました。ご高齢の女性の方でした。

これは実はなかなか悩ましい問題なのです。一時的に上がる200じゃなくて、いつも200あって、原因になるようなホルモンの問題などなくて(二次性高血圧ではなくて)、それでクスリがあまり効かないわけ(いわゆる『難治性高血圧』)ですが・・・。管理者としては何が起きるかわからないからじっとしておいてもらいたいわけでしょうが、世の中にはこんな状態で元気で長生きしているおばあちゃんはたくさんおられます(不思議とこんな方はおばあちゃんが多いですね)。血圧を知ってしまったがために自分もまわりも怖がりますけど、知らなかったら何事もなく生活している。たしかに高血圧のためにポックリ逝った人も少なくないかもしれないのですが、それでもいい人生を送ったと思われます。方やこの方のような場合、合併症が起きないように引きこもって動かない、あまり興奮しない人生選択をして恐る恐る生きる人生って、人生として生きている意味があるのでしょうか。運動教室で何かが起きてしまうと管理者の責任を問われるだけでなく、当人にとっても「本末転倒」ということになるのでしょうが、よくよく考えると、だからしたいことをしないで生き延びる人生もまた「本末転倒」の人生ということにはならないのでしょうか。

「少なくともムリしないレベルの有酸素運動はやって大丈夫だと思います。レジスタンス(筋肉)トレーニングの類を避けて楽しい時間を作ってください」と云って逃げましたが、他人事でない高血圧症治療中のわたし自身にとっても、とても悩ましい問題です。

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