覇気がない
見るからに覇気がない男性の診察をしました。別にうつ病なわけでもなく問診上も問題になるようなことは書かれていないのですが、なんともはや声に力がなくて動きにも覇気がない。その数分後に、今度は元気いっぱいの女性が入ってきました。豪快に笑いながら野太い声でああだのこうだの話されるので「少し黙ってもらっていいですか」と云ったくらい。病気なんか飛んでいきそうなくらい元気のいい女性でした。
たまたま連続して経験したこの二人を見ながら、でもどう感じるかはきっと自分のココロの持ち様なのだろうなと思いました。元気いっぱいの女性を見ながら「明るくて元気がいいなあ」と思うか「うるさくて鬱陶しい人だなあ」と思うか。あるいはわたしが「覇気がない」と感じた男性を見て「静かで落ち着いた人」あるいは「自分も同じかもしれない」と感じる人もいるでしょう。自分が健康な位置に居るなら、元気な女性と覇気のない男性のどちらも客観的に許容できるところがあります。でも、自分のココロが落ちているとすべてが感情的、情緒的になっていくところがあるような気がします。
まわりのひとたちの姿をながめながら、自分のココロを映し出すなんて・・・また一段と悟り始めましたよ、わたし。
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