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栄養と健康情報に思う(2)

「腸内細菌の変化」が肥満をもたらす、という話題。

肥満、第3の要因に「腸内細菌の変化」

2014年9月に「サイエンス」に掲載されたワシントン大学のグループの研究論文です。片方が肥満で、もう片方がやせ形の双子4組を集めて検討した、ということ自体がなかなかすごいことだと思う(双子なのにそこまで体型が変わるような嗜好の違いがどうしてでてきているのだろうか?とそっちの方が興味が湧きます)のですが、彼らの便を無菌のマウスの腸内に移植したら、太ったヒトの便を移植したマウスは太り、やせ形のヒトの便を移植したマウスは太らなかった、という研究です。あえて遺伝子系の影響がないようにするために体型の違う双子を選んだわけで、「細菌叢の違いは肥満の結果もたらされたのではなく、肥満を引き起こす原因だった」ということになるのだそうです。

本来腸内では大量の細菌が共存して安定した生き方ができるような宇宙を古来から作りあげているわけで、この共存関係を壊すものが「脂肪が多くカロリーの高い欧米型の食事」であり、肥満の原因になる細菌は食事で摂取した糖類の分解を早めて体内により吸収しやすい形に作り替える働きがあり、そういう菌が高脂肪食を好むのではないか、と論じられていました。「食物繊維の少ない食事や同じメニューを繰り返し食べることも共存関係を壊す」と云うのですが・・・だから「伝統的な和食が肥満予防に適している」という最後の結論にどうしても合点がいきません。今まで太古の時代から培われてきたバランスが壊れているのが食事の違いだとしても、アメリカ人の腸内細菌の共存バランスに今まで食ったこともない日本食を投げ込むことにパニクらないはずがないではありませんか。単に高カロリー高脂肪が入ってきて疲れ果てていた腸内細菌の仕事を休ませる一服の清涼剤になる可能性はありますけど。第一、日本古来の食事というのは、「ごはんと魚の日干しと味噌汁と漬け物」。これを毎日毎晩食っていたのであって、「同じメニューの繰り返し」以外の何者でもありませぬ。

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