同窓会
先日、大学を卒業して以来のクラス会がありました。総勢70人弱が集まりました。さすがに卒後30年、皆さん各々に活躍しております。この年で、他界した同級生がひとりもいないというのはすごいことだと思います。
特別講演をしてくれたA教授。ずっと眺めていたけれどどうしても学生時代の風貌と重ね合わせられなかった(きっと大学で働いている連中はいつも見ていたから違和感がないのでしょうね)。いろいろな医者としての人生を歩んできた同胞の話を何人か聞きながら、医師としての自分史を考えてみていました。研修医2年目の半年を今の病院の救急医療に従事し、大学に帰る最後の晩にボスの自宅に泊めてもらって「あと1年ここでやってみないか」と云われたあの日。要領が悪いけれど愚直でまじめな日常を気に入ってくれたのでしょうか。残念ながら大学はそれを許してくれなかったからやむを得ず大学医局を辞めたのだけれど、あのとき医局が1年だけ出向を認めてくれていたらどうなったのだろう?大学に戻ったとしても、不器用で地道な研究に興味のないわたしは大きな成果も出せなかったでしょう。同級生のFくんやK女史のように多動児よろしく興味のあるものが出てきたらすぐに移ろいで行くような勇気もないわたし。「まだずっとあんな大変なところにいるの?我慢強いねえ」と友人が口をそろえて云いますが、それは動く勇気がなかっただけのこと。
医者として大した足跡も残せそうにありませんが、これでそれなりにラッキーな人生を歩んできているのかもしれないな、と思いながらとなりの友人のグラスにビールを注ぎました。
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