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1日8000歩

早歩き20分を含む1日8000歩が疾病予防に有効

先日行われた第51回日本リハビリテーション医学会学術集会の報告特集の中に「中之条研究の成果から」として発表された報告によると、群馬県中之条町の高齢者5000人の実態調査の結果、男女とも毎日平均8000歩以上歩き、その中に中強度の身体活動が20分以上含まれている人では、高血圧や糖尿病や脂質異常などを発症するリスクが低かった、ということです。1日平均7000歩で中強度が15分以上含まれると動脈硬化や骨粗しょう症が、5000歩+7.5分では認知症が、4000歩+5分でうつ病が予防できるということも併せて報告されています。

こういう報告は、ヒトの運動(身体活動)に対するモチベーション維持に大きな意義をもつものだと思います。ただ、勘違いしてはいけないのは、こういう場合の「予防」とは「一次予防」のことであって、すでに高血圧や脂質異常を指摘されているヒトや特定健診で積極的指導レベルで引っかかったヒト(すなわち「二次予防」)に対する運動効果の指標ではありません。日頃からこういう身体活動を続けていたヒトは病気知らずだと云っているわけで、自分の病気を治すための運動量の目安を表示しているわけではないということ、十分ご注意ください。だって、こういう研究結果に一番興味があるのは健診で異常を指摘されて凹んでいるヒトや外来で治療を余儀なくされているヒトでしょう。初めからこんな生活をしているヒトはこんな成果が出ることを目指して生活してきたわけではなく、あくまでもそういう生き方の”結果”なのです。

まあ、それはそれでいいとして、数値はどうでもいいからとにかく人間動くに越したことはないという結論があって、だから面倒くさがらずに日頃から動きましょう!ということだけ覚えておきましょう。

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