押忍
昨日の朝も、廊下で若いドクターにすれ違いざまに「おはようございます」と声をかけたら、驚いた顔してもぞもぞ口ごもりながら行ってしまいました。朝のあいさつについてはまあ哲学を語る初歩の初歩で、いろいろな考えを巡らせることができる、いい教科書みたいな存在だなと考えています。
さて、昨朝の彼の姿を見ながら思ったことは、「聞こえてないんだな」「あいさつの習慣がないんだな」「横着なやつやな」「嫌われているのかな」「格下と思われているのかな」などというものではなく、なぜだか”押忍”。
「主に空手道・剣道・柔道などの武道の関係者の間で使われる挨拶の一つ。由来としては、旧海軍で「お早うございます」が簡略化され、その結果「オ」と「ス」が残ったもの。元々は「おはようございます」だったものが「おはよーっす」→「おわーす」→「おす」と縮まり、そこに「押して忍ぶ」(自我を抑え我慢する、の意)という言葉の漢字を当てた結果、現在の形になったのではないかと言われている。」とWikipedia。
実は今年の初めから週一回、少林拳の教室に通っています。そこで最初に交わす挨拶が”押忍”です。これがなかなか出ない。道場に昔から通っておられる有段者の皆さんは、わたしの姿を見たらすかさず”押忍”と声をかけてくれますが、どうしても云えません。最近やっと、聞こえるか聞こえないかくらいの小さな声ではありますが、”押忍”と発することができるようになった程度。はずかしい、というか、慣れない単語を発する中で、もともと体育会系の硬派バリバリのことばだという刷り込みがあるせいか、なんか自分にそぐわないような気がして・・・。皆さんが使っている”押忍”は単なる挨拶ですからなんということもないことばなのでしょうけれど。
廊下ですれ違った彼の口の中のもぞもぞが、ちょうど自分が道場で”押忍”を云っているときのもぞもぞと同じ感じなのだろうかな。次からはもっと堂々と”押忍”と挨拶することにしよう!と誓った朝でした。
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