« 水はいっぱい飲みよるがなあ。 | トップページ | 塩のはなし »

鉄のはなし

「ヘム鉄の吸収・代謝と有害性」という記事がメール配信されました(Nutrients for preventive medicine>:株式会社ヘルシーパス)。たまたま、「先生、鉄剤はサプリとかで摂っても大丈夫なんですか?」と受診者から質問された翌日でしたので読んでみました。

以前、ここでヘム鉄のはなしを受け売りで書いたことがありましたが、病院で処方される鉄剤が非ヘム鉄で、肉やレバーに含まれるヘム鉄とは違うこと、サプリにはヘム鉄配合のものがたくさんあることなど、知っていたようできちんとは知らなかったことがまとめられていました。

おさらいです。ヘム鉄は本来赤血球内に存在するヘモグロビンの構成成分そのもので、赤身の肉やレバーなどから摂ることができるが、動物性脂肪を含むので大量に摂ると何かと問題である。しかし体内への吸収率が高く、非ヘム鉄の5~6倍にも及ぶ(非ヘム鉄は食事由来の食物繊維やお茶などに含まれるタンニンの影響で吸収阻害されるがヘム鉄はそんなメカニズムはない)。さらに、病院の鉄剤にあるような副作用(吐き気、嘔吐下痢、腹部不快、光線過敏、発疹など)が少ないようで、見るからに病院から処方される鉄剤(非ヘム鉄)より、サプリ系で得られるヘム鉄の方に軍配が上がるような気がしてなりません。ただし、ヘム鉄が吸収されずに余ってしまうと最終的にフェリチンとイオン化された鉄として体内に貯蔵されますが、このフェリチンに取り込まれる際に酸化ストレスが生じて細胞を傷つけることが分かっています。肝臓機能が弱ると血中鉄イオン濃度が増して酸化ストレスが生じやすくなりますが、その他、ヘム鉄を多量に摂ると2型糖尿病になりやすくなるとか、内臓脂肪量とフェリチン値が相関するとか云うデータもあり、とにかく摂りすぎはかえって弊害が大きいようです。

つまり、鉄欠乏性貧血の治療はサプリ系のヘム鉄が薦められるが、摂りすぎると肉やレバーの食いすぎと同様に、酸化ストレスや糖尿病やメタボの危険因子にもなる、ということで総括していいのでしょうか?

|
|

« 水はいっぱい飲みよるがなあ。 | トップページ | 塩のはなし »

心と体」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 水はいっぱい飲みよるがなあ。 | トップページ | 塩のはなし »