アルコールの健康障害
先日、人間ドック健診情報管理指導士のブラッシュアップ研修会に参加してきました。昨年は、睡眠障害と生活習慣病のレクチャーを受けました。そのころからわたしの周りにはなぜか「睡眠」をキーワードとする情報ばかりが集まってきました。必然を感じました。そして今年はアルコール。んー、この体調の悪さとともに、必ずしも酒が人生の必須でない感じがするようになってきた昨今、次は「アルコール」がキーワードだぞ!と神様が伝えているのでしょうか。
アルコール代謝についての基本。
1.赤くならない男性の「節度ある適度な飲酒量」はアルコール20グラム(日本酒一合程度)
2.アルコール飲料は、飲料中のエタノールとアセトアルデヒドに発がん性がある
3.女性の大酒飲みは乳がんになりやすい
4.日本人は外人より酒飲みの大腸がんリスクが高い
5.野菜やくだものは食道がんのリスクを明らかに軽減させる
6.アルコールの発がんリスクはたばこのそれとほぼ同等である
そんなことよりも、
●少量の酒で赤くなる体質のヒトは多量飲酒すると食道・咽頭がんに特になりやすい(2型アルデヒド脱水素酵素がヘテロ欠損しているヒト:ただし飲んで行くうちに赤くならなくなるので、飲酒を始めた1,2年のころにすぐ赤くなっていたかどうかが大事)
●宴会の翌日に酒臭い体質のヒトは食道・咽頭がんとアルコール依存になりやすい(アルコール脱水素酵素1Bの低活性型のヒト:アルコールをアセトアルデヒドに分解できずに代謝が遅いために翌日酒臭い)
レクチャーをしていただいた久里浜医療センターの横山顕先生のお話によると、「アルコールを分解する2つの酵素の有無が人生を決めるから、18歳になったら自分のアルコール体質検査を受けるのが良い。それによって、自分の人生を変えられるのだから」とのことでした。ま、このお話を聞きながら、自分にはどっちの酵素の異常もないなと安堵し、今の自分は「アルコール依存症」の診断基準には当てはまらないなとも確認できて、そっとほくそ笑んだのであります(笑)
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