ロキソニンと夜間頻尿
配信されてきた日経メディカルの記事に目がとまりました。
『なぜ、夜間頻尿にロキソニンが効く?』(日経メディカルメール2014/9/1臨時増刊)
いやその、実はわたしはもう長いこと夜間頻尿で、毎晩2、3回は起きる常習犯なんですが、先週からそれが減って、朝起きる前に1度あるかないかになったのです。「あら、ボクの生活態度が良くなったからなか」とか勝手に思い込んでいたのですが、そういえば手首の痛みと右背中の痛みが改善しないから、週末のボウリング大会やゴルフ・少林拳などをこなすために「ドーピング」と称してロキソニンを頻回に飲み始めたことに気づきました。
ロキソニン(非ステロイド性抗炎症薬NSAIDs)が夜間頻尿に効く、というのは臨床現場では古くから知られていた常識なのだそうですが、すみません、わたし、存じませんでした(笑)。その機序は、
1.夜間尿量の低下:ちょっと専門的ですが、プロスタグランジン産生抑制→腎血管収縮による腎血流量減少+ヘンレループでのナトリウム再吸収増加+抗利尿ホルモン作用亢進→尿量減少、だそうです。
2.排尿反射の低下
3.排尿知覚の低下:ロキソニンは排尿に関係する知覚神経にも影響を与え、EP1受容体に対する拮抗作用を持つ
とありました。もちろん尿産生を抑えますから、腎機能低下者やむくみ体質の高齢者には注意が必要だそうです。ま、メカニズムはどうでもいいんですが、この夜間排尿の改善がロキソニンによるものの可能性が高いということがわかってちょっとショック。胃が悪くなるから、夜におしっこに起きないですむからという理由だけでロキソニンを常習するわけにはいきませんもの。
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