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不平等感

ある中堅の職員がうつ病で欠勤を繰り返していました。いわゆる「新型うつ」と云われるタイプなので、なかなか快方に向かいません。自ずと担当の仕事も処理できずに、周りの同僚の仕事量が増えることになります。

仕事を回されても文句も云わずに、増えた仕事量をきちんとこなしてくれた社員さんは、きちんと人事考課でその評価を受けてボーナス支給額が増額されました。ただ、そんな彼がちょっと不服げにクレームというかグチを打ち明けてくれました。「自分の仕事に見合うだけの評価をうけたことには何の文句もないし、うれしいと思う。でも、どうして欠勤ばかりする彼がまともに給料をもらえるのか?彼は何もしていないのに、と思うと、不公平感が強くなるばかりで、『やってられない』という気分になってしまうんです」と。

「良いじゃないの、ヒトのことなんか。自分は自分の満足のいく評価を受けたのだから、他人が分不相応の評価を受けたかどうかなど、どうでもいいことだと思うわけにはいかないかい?」と云ってはみたのですが、当分は納得がいかないだろうという返事をしながら、去って行きました。般若心経では、この、他人と自分を比較して他人の幸せに不満を抱くことをやめなさい、と諭していますが、そうも行かないのが煩悩の世の常なのでしょう。

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