特保にご褒美を!
わたしが産業医をしている企業の産業保健師さんと、生活習慣病改善のための生活療法について話していました。彼女が行っている特定保健指導が毎年どうしてもうまくいかない、という話。
「生活療法が上手くいくためには、”褒美”が必要ではないかと思うんです」と彼女。たしかに、特定保健指導の取り組みには、取り組むヒトにも取り組ませるヒトにも何のご褒美もありません。できなければペナルティが課せられるだけ・・・これでは当事者のモチベーションなど上がるはずがありません。行動変容の基本は”アメとムチ”のはずなのですが、きちんとやって当たり前、出来なかったら”ダメダメ”のシールを貼られるだけなんて。
「良くできました(ハナマル)!」とみんなで褒め称えてもらえたら、絶対うれしい。賞品や賞金をもらえたらもちろんうれしいけれど、それがなくても、正式にみんなの前でほめてくれるだけでいいのです。そうすればきっと、途中を頑張るだけでなく、医療者の介入が終わった後も続けるに十分な動機づけになると思います。
この親方日の丸的な発想を断ち切らないと、日本人の生活習慣病脱却は、ないな。
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