野菜食え!ってですよ
新年1回目がこんな話題で申し訳ありませんが、年末に国立がん研究センターから報告された内容です。
日本人19万1,232人を11年間に渡ってアンケートなどで追跡した結果、2,995人が胃がんになり、下部胃がんについて、女性には差がなかったが、男性の場合は野菜の摂取量が多いほどそのリスクが低い傾向にあったというものです。
野菜や果物の持つ抗酸化作用がピロリ菌の活性を抑えることによって発症予防につながるという、その理屈は良いとして、女性は日頃からみんな野菜を食うから差が出なかったけど男性は食わないやつは一切食わないからこんな結果になったのだろうという考察もよくわかるとして・・・この報告が、若い男の子に野菜を食わせるきっかけには到底ならないような気がします。今や、ピロリは積極的に除菌する時代ですし、若い子はそもそもピロリ菌感染者がそう多くはないからです。
「野菜を食う」ということ自体が何も特別なことではないわたしには良くわかりませんが、「野菜なんか一切口にしない」という輩は男にも女にも意外にたくさんおります。「おれはニワトリじゃねえ!」って怒ったオジサンが昔外来患者さんにおりましたが、せっかく食事をするのに、食べたくもない草なんか口にする時間がもったいない、それで不愉快になってまで健康を考えるなんてバカらしい、そう云うのです。そんな連中にとって、胃がんの予防のために野菜を食うくらいなら、「LG21飲むわ」っていうのだろうかな。
ま、そんな理屈よりも、野菜のおいしさを知らないまま人生を終わる人たちのことを、ちょっとかわいそうに思うわたしでございます。
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