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悩ましい判定(後)

(つづき)

腹部超音波検査の『膵のう胞』所見の精査もいつも問題になります。膵臓がんはなかなか見つけにくい病気で、見つかったときは手遅れのことが多いので膵臓の検査所見にはとてもナーバスになります。「そんな小さな膵のう胞ぐらいで精密検査したって大部分は正常なんだから・・・」と臨床現場からお叱りを受けますが、膵臓がんが早期の状態で見つけられる可能性はそのレベルしかないのですし、問題なくてもそれが変化するときががん化のときなのだから、定期フォローしなければならないわけです。それをだれがどのタイミングでするのか。「そんなもの、ほとんどは問題ないのだから、半年か1年後に健診で評価したらいいじゃないか」と簡単に云いますが、受診者さんにとって「問題ないもの」なら1年後にムリして受ける必要もないわけですし、その中のごく一部は確実に1年後では手遅れなヒトになる・・・みなさんは結果論と確率論だけで他人事のように話しますが、対策型の集団検診ではなく人間ドックである以上、受診者さんひとりひとりの将来がどちらのパターンになるかなんて、どうやったら予見できるのでしょうか。

「何でもかんでも外来に丸投げするのは健診のあるべき姿ではない」はわかるのだけれど、何でもかんでも健診で引き受けるのは負担が大きすぎます。困るのはいつも中に挟まる受診者本人・・・やはり持つべきはそんなときに精査を受ける大病院の存在ではなく、日頃から何でも相談できるかかりつけ医(主治医)を持つことのように思います。

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