がん予防ガイドライン
がんを生活改善で予防 米国がん学会が勧める「予防ガイドライン」
米国がん学会(ACS)ががん予防ガイドラインを発表したのは2001年です。
●標準体重を維持する
●適度な運動を習慣として続ける
●高カロリーの食品を食べない
●植物性の食品をとる
●アルコールに注意(1日純アルコールで20g以下推奨)
これをどれくらい守っているかによって約50万人の対象を5つのグループに分類し、死亡リスクを検討した結果が米国のイェシーバー大学アルベルト アインシュタイン医学校とNCIがんセンターの共同研究チームから発表されたそうです。それによると、
●全死因による死亡リスクは、もっとも順守度が高い男性では26%、女性では33%低くなった。
●がんによる死亡リスクについては、もっとも順守度が高い男性は25%、女性は24%低くなった。
●がんの発症リスクについては、男性ではもっとも順守度が高いグループは、もっとも低いグループより10%、女性では19%低くなっていた。
●種類では、胆のうがん(男女合わせて48%減)、肝臓がん(男性48%減、女性35%減)、直腸がん(男性40%減、女性36%減)などで発症が大きく減少することが確かめられた。
●生活スタイルの項目ごとのリスクについても検討したところ、全死亡率の低下にもっとも大きく影響しているのは「健康的な体重の維持」と「運動の習慣化」であることが判明した。
とのことです。
どうなのでしょうね。こういう確率論のお話は、やっておくことに越したことはないのでしょうが、やったらがんになる危険性が著しく低下するというものでもありません。実際、わたしなんかこの2項目なら遠いむかしからできていますし、特に中年以降の日本人はほとんどがクリアしている内容だろうと思います。そうなると、生活変容のモチベーションとして、このような検討結果がどの程度寄与(がんばって生活を変えてみようという気になるきっかけになる)できるものなのでしょうか?
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