心筋梗塞
「ゴルフのパットのときに心筋梗塞は起こりやすい。その次は最初のティーアップのとき」・・・そういえば、循環器内科の医師になったときからそう教わってきたなあ、と先日の健康番組を見ながら思いました。過度の緊張が心臓発作を起こすのだ、と。むかしは昼食でビールを飲むのが普通でしたし、炎天下でもお茶も飲まずにラウンドし、ヘタをするとプレイの前夜は遅くまで宴会だったりするのが常だったことも、大いに誘因になっていたことでしょう。
ただ、最近自分がゴルフをするようになって、「そのデータってホントかいな?」って思います。パットのときに心筋梗塞を起こすような緊張の一打の瞬間って、そんなにたくさんありますか?ドヘタなわたしだからかもしれませんが、「この一打を決めないと100を切れない」ということはよくありますが、「この一打を決めたら優勝だ!」とかいう一世一代の瞬間なんて、一般人のオヤジにはそう多いシチュエーションではありません。だから、それはむかしの古いデータなのではないか? あるいは理由は違うところにあるのでは?と、疑わずにはおれないのであります。
ところで「心臓発作のときは躊躇せずに救急車を呼んで!」と、その番組で専門医が云ってましたけれど、自分がその状態に直面したらすぐに119番をコールできるかしら? 専門医が必ず云う「尋常ではない痛み。経験したことのない痛み。火箸で焼きを入れられたような痛み。あるいは尋常ではない冷や汗が出るとき」・・・あまりに抽象的です。どれも、受け持った患者さんのことばであって、当事者になったらたとえ専門医であってもきっと救急車コールの閾(しきい)はかなり高いと思います。少なくとも、わたしはそうです。良識ある大人ほど、119番は遠いナンバーのような気がします。
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