「どちらを選ぶか?」ですか??
「どちらを選ぶかなんですよね。わたしは酒を減らしたのが間違いだと思うんです」
その受診者の男性は、そう強く云い放ちました。γGTPが高値になったために禁酒を勧められ、酒を減らしたら口寂しくなって、今まで好きでもなかった甘いものがほしくなり始めた。そのために今回の健診では血糖値が異常高値になって「糖尿病」の診断を受けた。これは晩酌を止めたことが問題なのであって、わたしはやはり酒を飲んでいた方が良かったんじゃないか?という主張でした。
「そうか、そう来たか!」・・・わたしも思わず感嘆のため息を漏らしてしまいました。まあ、客観的に見たら誰でもすぐにわかる話ですが、意外に当事者は気づかないモノなのでしょうか(いや、気づきたくないから気づかないようにしているのか)。アタマが主張するのは「どちらかを選べ」なのかもしれないけれど、カラダは明らかに「どっちもイヤだ」と云っていますね。酒を飲めばγGTPが上がる、代わりに食べ始めた甘いものは血糖値を上げる。どっちも明確なカラダからの拒絶信号。
しょうがないですよ。MRIを見ると脳も萎縮し始めていますし、酒を控えながら甘いものも買ってこない・・・その口寂しさになれるためにチマチマ噛み倒した人生を送るのも意外に楽しいかもしれませんよ。
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