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サルコペニア肥満

日本心臓病学会の教育セミナーに初めて参加しました。エキスパート向けのやつではなくて、コメディカルや研修医さん向けの基礎的なやつ。前もってダウンロードさせられたテキストを見るととても基礎的な内容が並んでいましたので、いくら、『臨床現場を離れて久しいから一からやり直し!』と一念発起したとはいえ、ちと基礎的すぎたかな?と受講申込したのを後悔しそうになりましたが、あにはからんや、大変勉強になりました。新しい治療法や治療自体の考え方が日々変わっていますが、虚血に対する考え方は私の現役時代とあまり変わっていなかったことにちょっと安堵しました。

合計7人の講師の先生のレクチャーを受けましたが、わたしが最も目を光らせたのは岡山大学の伊藤浩先生の『PCI後のトータルマネージメント』・・・結局、予防医療の神髄でした。

●待機的なPCIは生命予後を改善しない
●プラーク量が増せば、壁内には必ずカルシウムが存在する
●動脈硬化しなければ石灰化しない。冠動脈石灰化がなければ冠動脈疾患は否定できる
●石灰化スコアが高ければ2〜5年以内に心血管系事故が起きる
●プラークの不安定性は高感度(high-sensitive)CRPを測定すれば一目瞭然である
●hs-CRP自体が動脈硬化を促進する。0.5mg/dL未満なら急変はない
●hs-CRPを増やすのはタバコと肥満であり、減らすのはダイエットと運動と禁煙である
●2型糖尿病の基盤にあるのは脂質異常である。LDLではなくHDLと中性脂肪である
●メタボと2型糖尿病に必発の脂質異常は、レムナントとsmall dense LDLの増加。どちらも高中性脂肪血症が誘因であり、それを解決させるのはカロリー制限と運動
●『サルコペニア肥満(筋肉が落ちて代謝が落ちるから太っていく)』が、PCI後の心リハで最大の敵であり、最大のリスクファクターである。40歳代の5%、70歳代の30%がサルコペニア肥満である

どうでしょう。また夏の特保研修会の講演ネタができました。ただ、この講義を聴きながら、内心ドキドキしてたのは実はわたし自身なんです。だってもう何年も前から私の冠動脈には明らかな石灰化があるのですから。せめてサルコペニア肥満にだけはならないようにしなければ。

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