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負荷の目的

先週、京都で行われたニュータウンカンファレンスに出席してきました。日本メジフィジックス共催の心臓核医学の老舗研究会も今回で40回めになります。わたしが初めて参加したのは心臓核医学に従事する直前の平成元年でした。心筋シンチは自分のティーテルアルバイトのテーマなのに、今は週二回の読影くらいしか関わらなくなっています。それでも、この研究会は日進月歩の心臓核医学の動向を知るには一番的確な情報をもらえるのでできる限り参加しています。

今回のテーマの中で一番興味があったのはディベート。心筋血流シンチの負荷法として運動負荷と薬物負荷とどちらが良いかというものです。私たちが中心になって検査に従事していたころは負荷といえば運動負荷であって、運動の代用としてやむを得ない場合にのみ薬物負荷があったのですが、今や全体の6割の施設が薬物負荷をメインにしているそうです。運動負荷は負荷として不安定で十分量まで達することができない可能性があること。そして冠動脈の狭窄度ではなくて心筋内微小循環も含めた血管内皮機能や冠血流予備能が予後を決定する最大の因子であることが分かってきて、その程度によって治療方法を決定するのが良いというのが常識になっているのですが、それを評価するのに運動負荷よりも薬物負荷の方が優れているのです。

それを理解した上で、それでもやはりわたしには違和感があります。負荷心筋シンチ検査の目的は何なのか? 予後判定のため? あるいはインターベンション治療の適応の決定? ・・・どちらにしても、まず「治療ありき」、医療側の都合のような感じを受けるのです。わたしは、その人の日常生活(人生)における今現在の心肺機能の限界を確認することが検査目的の主体だと思っていますから、本当の虚血が生じるかどうかの確認をするのではなく、将来の可能性評価を優先することを良しとする風潮が、何か気に入りません。

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