何かが違う感
最近のテレビなんかを見ていると、バラエティー番組のアナウンサーとかトーク番組のゲストの芸能人とかが、健康番組でもないのに、まるで時候の挨拶みたいに、やれコレステロールを下げる食事をするのは大変だとか、血糖をあげない食べ方にいつも注意しているとか、あるいは血圧を上げない生活の仕方にはこんなことがあるとか、簡単に口にしています。
これって、いわば"洗脳"です。我々予防医療活動の純然たる成果だと胸を張っていえるのかもしれません。でも、何かがおかしい。何かが違う感じがしてならないのです。いや、やっていることはすばらしいのです。若いころはハチャメチャな武勇伝だらけだったあなたが、よくぞ目覚めてくださった!と拍手を送るべきなのでしょうが・・・でも、ほんの5〜10年前にはもっと普通に抗(あらが)ってたじゃないですか、「バカやろう!そんなこと気にして生きていけるか?」とか息巻きながら意地張っていたじゃないですか? それがそんなに簡単に洗脳されちゃって。
もしかしたら、「オレこんなに頑張っているんだよ」とアピールすることが普通になっていることが現代の問題なのかもしれません。むかしの生活を考えたら、大したことはやってません。いちいち主張なんかする必要すらなかったことです。その経験のない今の小・中学生が主張しているならまだしも、それを普通だと分かってやっていた経験のあるわれわれの世代が、自分は健康のためにこんなに意識して頑張っているぞ!とアピールしているから、違和感を感じるのかもしれません。
でも、「こんにちは、近頃調子はどうですか?」「まあ、ぼちぼちでんなあ。散歩をし始めて体重も減ったし、コレステロールもかなり良くなってきましたよ」なんて会話、やっぱり、変だ!と思います。
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