糖尿病理学療法学会
今までないのがずっと不思議だったので、この記事をつい読み込んでしまいました。
<理学療法士の参画で糖尿病運動療法の普及を―第1回学術集会開催>
日本理学療法士学会の分科学会の位置づけとして、この新しい学会=<日本糖尿病理学療法学会>が発足しました。この記事を読むと、各々の領域のいろいろな職種のプロたちが恐る恐る手探りでお互いの領域に入りこもうと、文字通り”暗中模索”している感じがわかります。糖尿病にとっての重要な治療法である運動療法にエキスパートが居ないということをご存じの方は意外に少ないのではないでしょうか。糖尿病療養指導士の資格をお持ちの看護師や管理栄養士の方々の多くは「運動」というだけで尻込みします。専門医たちが糖尿病患者の運動療法の難しさ、特に心臓や重要臓器の合併症の深刻さを強調するので、運動処方は一層軽めになる傾向にあって、当の患者さんたちはいつもとても不本意そうな顔をして運動しています。わたしは、「もっと、安全で楽しい運動に現場であることができるはず」とまどろっこしい思いで見守ってきました。
先日、第一回目の学術集会があったそうで、行ってみたかったなあと素直に思いました。結局は診療報酬に加算されないがために普及しない現実。これは医療者側が声を上げると同時に患者さん側が強烈に働きかけないとなかなか前に進みません。心臓リハビリが市民権を得て単独で語れるようになった(それでもまだまだですが)のと同じように、是非しっかりと学問的なエビデンスを積み重ねながら、自信を持って糖尿病の運動療法の指導ができるエキスパートのPTさんが溢れてくれることを切に願っております。
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