丸くなった
人間ドックを毎年受けにこられる受診者の皆さんの中には、中小企業の社長さんや大きな会社の重役さんやあるいは政治家さんがおられます。こう云っては何ですが、こういう”成功者”の皆さま方は接遇や検査に対してとても厳しい方が多い印象がありますが、さらに”わがままで気まぐれ”だったりする方々もいて、スタッフはいつもピリピリしています。
その”わがまま/きまぐれ”リストがあったら筆頭に並べられるような方々が年末に続けざまに受診されたのですが、対応したスタッフが変な顔をしてわたしに云いに来ました。「○○さんが、今年は気持ち悪いくらい丸くなったんですよ~」「●●さんが、いい人になった!」と。どちらも、以前と同じように厳しいチェックが入るのですが、云い方が優しく若いスタッフを気遣うようなことばに変わったというのです。
「良かったね、それは」と答えながら、人間、悟りを開くとこの世から居なくなるからなあ、とつい思ってしまったわたし。ギスギスした日々を送るよりもココロに余裕をもつ毎日の方が豊かで充実した人生になりましょう。この1年の間に彼らの人生にどんなトリガーがあったのかはわかりません(もしかしたら以前と何ら変わりなく皆が誤解していただけかもしれませんし、あるいは仕事の重荷が外れたのかもしれません)が、まあできたら波風立たないまま終わった方がお互いココロ安らかだなとは思います。若かりしころのギスギス感がなくなってとっても優しくなったわたしが悟りを開いているかというとそうでもないのだから、彼らも彼らなりにまだまだ元気に煩悩だらけの日々を送ることでしょう。
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