睡眠の常識(1)
ここ数年、わたしもしっかりと新しい睡眠の常識をすり込むことに成功していますから、「8時間寝ないと身体に悪い」とか「眠れなくても布団に入って身体を休める方が身体に良い」とかいうことが全て間違いであることを聞いても、今更、という感じです。
先日送られてきた日経メディカルの『攻めの不眠診療〜睡眠習慣を変える3ステップ』の中の『睡眠への「誤認」を解く』を読みながら、そう思いました。
歳を取るほどに睡眠の質が落ちてリズムも壊れて長時間眠れないのは当たり前。眠れないときにカラダだけでも休ませるために布団に入ると一層眠れず、布団は「眠れない場所」としてココロに刻まれる。夜の7~10時は「睡眠禁止帯」で本来眠ろうと思っても眠れない時間帯なのにムリして床に就こうとすることがナンセンス。などなど、まあ、何度聞いても、考え方は変われば変わるものだなあと感心するやら恐ろしくなるやら。まだ循環器内科医をしていたころ、夜なかなか眠れないという患者さんに「アタマが休まらなくてもカラダを休めるだけでだいぶ違いますから、焦らずにせめて布団に入って横になっておくだけでもした方が良いんじゃないですか」とまことしやかに話していたことを思い出します。「あのヤブ医者、昔そんなウソをわたしに云うたバイ」とか思ってるんじゃないだろうか?とか思ったりします(年齢的にもう他界されているとは思いますが)。
それにしても、「眠くなってから床に就け」「睡眠は長ければいいってもんじゃない」ということを正解にするとき、眠くならないからといって夜中まで暗闇の中でゲームやネットに興じ、短時間睡眠で生活し、体内リズムを崩壊させながら歳を取っていく現代社会の若者の皆さんの行く末を思うと、恐ろしくなります。
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