一次予防って?
最近、何度も同じことばかり書いている気がします。巷で流行りの”健康習慣”って、いわばわたしたちの世界で云うところの”一次予防”なのですが、その考え方がなんかおかしい気がします。
「健康のために食事に注意する」というのは、もちろん分かります。でも、「心筋梗塞を予防するために何を食べるといい」とか、「がんにならないために何をするといい」とか、それは”一次予防”ではないんじゃない?という思いが強くなるばかりです。
健康であるということと病気にならないということは根本が違うと思います。それを考えると、一次予防って何?と考え込んでしまうのです。予防医学の世界では「病気にならない人生を送るために日々の管理をすること」を一次予防と呼びます。そのことに何の疑問も持たないでいましたが、そんな人生、ちっとも明るくないし、楽しくないですよね。二次予防や三次予防となんら変わらない、ただの言葉の遊びのような気がしてなりません。
予防とはなんら縁のない世界こそが”一次予防”である、というのがホントの定義である!ですよね。
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コメント
ジャイ先生、はじめまして。60歳で退職してから一年。健康情報を探してこのHPをみつけました。いつも興味深く、読んでおります。
健康習慣って???な面がありますね。それが楽しく簡単にはできないから、やれずにいるわけなんで・・・。わたしは仕事をしている間は、食生活に細かく配慮する余裕がほとんどありませんでした。それに仕事からくるストレス喰いって、けっこうありました。
余裕も持てる生活が前提になければ、予防という言葉はそれができない人たちの後ろめたさや不安を助長する不健康の元の一つになりかねませんね。
過ぎたるはなんとか・・・ですね。
投稿: おかめ | 2015年3月 8日 (日) 11時29分
さっきのコメント内の「予防」というのは「健康習慣」の間違いでした。すみません。
投稿: おかめ | 2015年3月 8日 (日) 12時18分
おかめさん
わざわざコメントをありがとうございます。そしていつもお読みいただいてありがとうございます。
皆さんが「健康習慣」とか「予防」とかを特別なものととらえるようになって(というか、特別なものとして意識させるように意図的にしむけられるようになって)返って変なことになってきた気がします。もっと単純なこと、自分自身の求めるものに忠実であることが健康であって、それは人生そのものであって、そこに理屈は要らないとおそらく自分自身は気付いているのに、それを否定する力が覆いかぶさってああせえこうせえ指示する。いろいろ考えなくても楽しい健康が舞い込むようにできているのが人生と言うものではありますまいかなあ。
投稿: ジャイ | 2015年3月 8日 (日) 22時02分