なぜ伝わらない?
日本抗加齢医学会プレシンポジウムをわざわざ聴きに行ったのは、『AGE』の山岸先生とスロージョギングの田中先生の話を聴きたかったからなのですが、実はお二人ともちっとも面白くなかった。糖まみれになって劣化したタンパク質の話と、人間は歩くのではなく走るように作られた話や子どもたちの筋力が落ちたのは校区が狭く区切られたためだという話・・・前に研究会やランチョンで聴いたときは、もっと面白くてグイグイ引き込まれるような話ぶりだったのに、ちょっと残念でした。
割り当て時間が短かったこともあるのでしょうが、思うに、どちらもその筋では有名な内容になってしまって、今回の聴衆がほとんど身内だったから、わかっている内容を今さら?という感じになったのでしょうか。あるいは聴衆が少なくてココロが折れたのでしょうか。メインの理論の説明を周知のこととして端折ってしまっているから芯のない話になってしまって、拍子抜けでした。
実は最近わたしも自分で話しながらそういうことがあります。話しながら、「何か違う」という感じ。「先生のお話がとてもわかりやすくて面白かったので、ぜひ自分の地区でも話してください」とか「毎年話していただいてとても好評なので今年もお願いします」とか云われて社交辞令だとはわかっていてもつい引き受けてしまうわけですが、「こんな話、みんな知っているだろう?」とか「毎回同じ話じゃ飽きてしまうのでは?」と、自分が勝手に気を回してしまう。そうすると、つい「ご存知の通り」という云い方で端折ってしまうのです。終わった後で毎回反省するのですが・・・相手の反応を気にせず毎回寸分違わず同じことが話せるようになって初めてプロと云えるんだよ、とむかし指摘してくれた友人の言葉が正解なのだろうな、と改めて認識した次第です。
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