じじばばのタバコ
いつものようにわたしの雑学の源=CareNet配信の話題ですがね。喫煙による冠動脈疾患や脳卒中発症リスクについて高齢者に絞って研究した結果がドイツがん研究センターから発表されています(BMJ誌オンライン版2015年4月20日号掲載)。
自分が近づいたからというのもあって、「高齢者=60歳以上」という定義にはちょっとムッとしますが(笑)、そんな高齢者になればなるほど命にかかわる脳血管疾患が起きやすいわけで、「RAP(リスク進展期間=あるリスク因子に曝露した集団において、曝露していない集団と比較し、そのリスク因子に起因するイベント(たとえば疾患の発症や死亡)の発生が早まる期間)は喫煙者が5.50年、元喫煙者は2.16年であり、いずれも心血管死が非喫煙者に比べ有意に早く発生した。また、喫煙者の心血管死のリスクはタバコの消費量が多いほど高く、元喫煙者のリスクは禁煙開始以降の時間が長いほど低かった。」ということに何ら反論はありません。
ただ、むかしから講演会などで質問されるように、「うちのじいちゃんは若いころからヘビースモーカーで大酒飲みだけど80歳になる今でも病気知らずです」というヒトはたくさんいまして、すでに体質も環境も含めて自然淘汰されながら生き延びてきているこんな高齢者さんが、いまから禁煙することに本当に意味があるのか? 「元喫煙者」と一言でくくらず(わたしもここに分類されます)、高齢になってから止めることのメリットをもっと明確に示したデータがほしいものだと思っています。
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