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カリウムの取りすぎ?

82歳の女性。毎年人間ドックを受けに来られるとても元気な女性です。「気候も良くなったのでしばらくやめていた運動も再開したばかりです」と快活に語られました。

「唯一心配なのは、かかりつけの先生に『腎臓が悪いからカリウムを取らないようにしなさい』と云われたことです。わたしは高血圧だからわざと野菜や果物を多めに取るように心がけてお昼には野菜たっぷりの宅配弁当を注文しているくらいなのに、急にカリウムはやめろと云われてとても戸惑っています」と心配そうに質問されました。彼女の血中クレアチン値は0.71(年齢的に当てはまりませんが計算上のeGFRは58.9)、血中カリウム値はまったく正常範囲内です。これは決して腎不全になるような腎臓ではありませんし、むしろこの年齢でこの値はエクセレント!と拍手したいくらいの素晴らしい値です。おそらく主治医は、「腎臓が歳とともに少し弱ってきたので無理にカリウムを取りすぎないようにしてください」と云ったのだと思います。「カリウムは野菜や果物にたくさん入っているから注意してください」と。それを聞いて、「カリウムを取らないようにしなさい。野菜や果物を食べてはダメ!」と云われたと勘違いした、というところでしょうか。

言葉というのはとてもデリケートです。取り違えると真意が伝わらないだけでなくかえって不信感に進展します。「野菜はたくさんとっても全然大丈夫です。ただ、カラダに良いものばかり大量に取っているとただの『偏食』になりますから、何事もほどほどにという意味でしょうね」と答えたら嬉しそうに帰って行かれました。まあ、正直なところ、この先生の助言は明らかに蛇足だと思いますけれど。

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