一体、何に気を遣っている?
アメリカで2018年からトランス脂肪酸の使用が全面禁止になるというニュース。いつでも利権にまみれて黒を平気で白だと云い切る国だと思っていましたが、時々こんな大英断をやらかす。現場の大変さを無視してでも切るときはスッパリ切る国。凄いなと感心します。わたしがトランス脂肪酸の害について教えてもらったのはもう10年以上前になります。その後、日本で話題になるまでにかなりの時間がかかりましたが、企業はそれでもこっそり改良を加えていたことを知っています。
企業の後ろ盾で当選している政治家が多い日本では、こんな大英断ができないことはわかっていました。「安全性が確認できないから禁止する」アメリカと「危険性が確認できないから禁止しない」日本との立ち位置の違いは、きっと何事にも云えるスタンスだと思います。微量だからたくさん食べなければ大丈夫、というのは、きっと許可を出す役人の余命がそう長くないから云えるのでしょう。「せめて、成分表示だけでも義務づけてほしい」という意見は多分ノーです。そんなことしたら消費者が買わなくなるから。もっとも、企業は当然自主規制して、自ら「うちの商品はトランス脂肪酸を含みません」と主張し始めるのは必至ですけどね。
ただ、今回の報道で一番気になったのは、いつも辛辣な皮肉や批判ばかりを口にするニュースキャスターたちが、こぞって「あまりナーバスになりすぎてもいけませんね」とか、「食べ過ぎないように気を付けましょう」とか、極力目立たないコメントで逃げようとしていたこと・・・一体何に気を遣っているのでしょう? スポンサーリング的なあるいは政治的な大きな圧力でもあるのかしら? テレビでは誰もタバコ批判をしないというのときっちり重なった現象で、異常に怖くなりました。
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