予防と治療は違う
「運動するなら、いつどんな方法が一番良いのか」
「健康のためには何を食べるのが良いのか」
勘弁してくれ、と云いたくなるほどにみなさん同じことを聞きます。「そんなに運動したくないなら、無理してするな!」「食いたいんなら、食いたいものだけ食っとけ!」と意地悪に叫びたくなる衝動をグッと堪える毎日です。
たぶんマスコミの責任だと思うのですが、健康ブームのあおりで何もかも味噌糞一緒になっています。治療としての運動や食事と、健康維持のための予防目的のそれとは、全く別ものだと考えるべきです。例えば、メタボの治療や糖尿病の治療のための運動は、当然一定速度以上のウォーキングやジョギングや定期的な筋トレが必要です。食後何十分以内の運動が有効だとか、どういう運動が一番有効だとか、あるいはやりすぎは危険だとかいう確立されたものがあります。でもこれは、あくまでも『治療』としての運動です。健康運動までもが同じトーンで語られた結果として、運動は責め苦となり、『ストイックな生き方こそが健康の近道』などということになる。健康でいるために、したくもないのに毎日辛い顔して続けているヒトの姿のどこが健康でしょうか。
健康維持のための運動の基本は、楽しめることと習慣としていつまでも続けられること。そこには目標もなければ終着点もありません。運動も食事も、みなさんが思っているよりもっとずっと楽しいものなのですよ。「よし、明日から頑張るぞ!」なんて一大決心して始めるものではないのです。
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