基準値騒動
昨年は、『基準値とはなんぞや』で日本中が揺れました。その後、高血圧基準の解釈でひと騒動ありました。今年も、コレステロール摂取基準の上限撤廃方針に対して動脈硬化学会から異例の声明が発表されました。どの騒動も、大慌てした学会が一両日中にバタバタと注意勧告や声明を出して、それを受けてマスコミが騒がなくなった途端にパタと騒ぎは収束していきました。おそらく、関係者諸氏はホッと胸を撫で下ろしたことでしょう。
でも、おそらく、国民の多くは、慌てて出された学会の弁明よりも最初にセンセーショナルに出されたマスコミの報道だけしかアタマに残っていないはずです。それは、テレビや新聞で学会声明をきちんと報道して修正したかどうかには関わりなく、です。学会の修正声明に対してマスコミが批判やアンチの主張を展開したりしたら国民の皆さんも少しは印象に残るのでしょうが、なにしろ、学会声明が出ると同時に、勘違いして早とちりしたマスコミはまるで潮が引くかのようにささーっと話題の存在を消してしまって、何事もなかったかのようなフリをするのですから・・・結局のところ、間違ったまま覚えている皆さんのニセ知識を地道に修正してあげなければならないのは、いつもわたしたちなのです。
学会幹部の皆さんには、もう少し最初からそこのところを熟慮した上でコトバを発していただきたい、と切に願っております。
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