糖尿病の重要度
The Emerging Risk Factors Collaboration(ERFC)試験の結果が発表され、それに対する解説文をCareNetで読みました。
<糖尿病、脳卒中、心筋梗塞、2つ以上の罹患歴があると…/JAMA>
英国・ケンブリッジ大学のEmanuele Di Angelantonio氏らERFCの研究グループから、糖尿病、脳卒中、心筋梗塞のうち2つ以上の罹患歴を有する場合を、心代謝性疾患の多疾病罹患(cardiometabolic multimorbidity)と呼び、このような集団は、罹患歴がない場合に比べ死亡リスクが相乗的に増大することが示されたのです。
気軽にこのデータを眺めていて、あまり新しい情報とも感じず、さもありなん、と読み流そうとして、ハタと気づきました。たしかにコメンテーターの浦信行先生が云われる通り、「糖尿病」が「心筋梗塞」や「脳卒中」と並列で並べられている・・・つまり、糖尿病は高血圧や脂質異常などの『動脈硬化のリスクファクター』レベルではなく、もっとはるか上のレベル=生死に関わる確率が心筋梗塞や脳卒中に匹敵するということが示されていることになります。
糖尿病はそれだけ危険な確固たる”病気”なのだということ、それもかなり危険なレベルの”病気”なのだということを、当事者も治療者もしっかり意識しなければいけない、ということをこのERFC試験は示してくれたことになります。
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