うつ病と睡眠&米飯
CareNetから毎日のように健康情報の論文紹介が送られてきますが、今は病気の治療よりも予防の研究の方が盛んなのでしょうか?今回はうつ病についての2つの論文が目にとまりました。
東京医科大学の守田 優子氏らが、睡眠関連障害を有する日本人若年成人のうつ病発症に及ぼす性差について検討した結果、女性の場合「睡眠覚醒スケジュール後退の影響」が大きかったそうです。『睡眠覚醒スケジュール後退』というのは、つまり朝が起きられないということだから、「若い世代では女性で夜型の生活スタイルである場合にうつ病になりやすいこと、そして、このことは女性特有の速く短い内因性のサーカディアンリズムに起因する可能性があることを示唆するものであった」と結論づけていました。要するに、女性は宵っ張りにならずにさっさと寝なさい!ということ・・・うちの妻に聞かせてやりたい。
昨日の今日です。うつ病、炭水化物、睡眠・・・もうアタマがごちゃごちゃでしょ?
金沢医科大学の米山 智子氏らの研究なのですが、20~60歳の1,848人の日本人男女で、米・パン・麺類の摂取量および食事のGI値と睡眠の質との関連を調査した結果、「高GI食と米の高摂取が良好な睡眠の質と有意に関連する一方、パン摂取量は睡眠の質と関連せず、麺類摂取量は低い睡眠の質と関連することが示された」というもの。この違いは各食品のGI値の違いによると推測しているようです。これはちょっとわたしの中で消化できていませんが、「寝る前に飯を食うと良い」という誤解はしないようにしましょう。あくまでも日頃の食習慣の問題・・・就寝前2時間以内に血糖が急上昇すると成長ホルモンが分泌されずに質の良い睡眠が得られない、というのは周知の事実なのですから。
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