買いかぶられるタイプ(前)
「先生はすごいね。なんでもきちんきちんとやっていくよね。僕なんか何をするにもいい加減だから、先生みてると感心するよ」・・・日ごろあまりわたしと世間話をしないわたしの上司が、ポツリとそんなことを口にしました。「書類の間違いとかきちんと見つけ出すし、読影とか細かいところまでできるでしょ。僕なんか右と左の間違いとかしょっちゅうだもんな」とも。
いやいやいやいや。まあ、上司にそう見られているのはありがたいことではありますが、わたしは学生のころからホントに買いかぶられるタイプのようです。日本語の間違い探しが上手いのは、小学校のころから文法の教師である母親に叩き込まれたからであって、サラッと文章を読めば「あれ?なんか変」とわかるのは、まあ特技ではあります。
でもそれ以外は誤解です。こんなところでカミングアウトするのも何ですが、読影なんてホントにいい加減です。「健診の心電図や眼底で小さな見落としがあっても死にやしないさ」というノリでこなしていますし、レントゲンや超音波検査はダブルチェック、トリプルチェックが入りますから、わたしが『異常なし』と読んでいるのに『要精査』の訂正が入ることは珍しくなく、指摘されたところを確認すると、わたしの節穴の目では見えなかった腫瘤影がたしかにくっきり浮き出見えてきたりします。わたしはホントにセンスがないなあと落ち込むことしきりです。 (つづく)
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