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検査は売り物?(後)

(つづき)

自分のカラダの不調を確認するために、行うべき検査を自分で選ぶのは自分の勝手だろう、検査の危険性は承知の上で「してくれ」と云っているのだから素直にすればいいではないか、と思うかもしれませんが、人間の細胞はもともと異物に接触することを前提に作られてはいません。針であれファイバーであれ放射線であれ、検査をするたびに想定されていない無意味なキズを細胞の一つ一つにつけて回っていることになります。年1回の健診ですら細胞は本当に大丈夫なのかしらと思うのですが、さらにそれ以上の頻度で臓器に無意味なキズを与え続けるのは、健康の観点から考えると明らかに本末転倒な行為だと云わざるを得ません。

それだけ世の医者が信用されていないわけで、我が身は自らの力で守るしかないのだと思わせてしまう時代になったのは医療者の責任ではありますが、それでもそんなことを棚に上げてでも何度も主張したい。何の検査を受けるべきかは受診して入念な問診や診察をしてくれた医者に委ねてほしい。そして、カラダの不調があるときは人間ドックではなく外来受診を第一選択してほしいです。

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