検査は売り物?(前)
毎日人間ドックに従事していると、「最近めまいがするので、脳のMRI検査を受けようと思って脳ドックを受診しました」とか、「大腸ファイバーを受けるには何科を受診したらいいんですか?」とかいうことばを受診者さんから普通に聞きます。でも、これは明らかにおかしい。まるで、「ダイコンを買うには何屋さんに行ったらいいのですか?」という質問と同じノリです。
めまいがするから脳外科や耳鼻咽喉科を受診するとか、お腹が妙に張ったり下痢したりするから消化器内科を受診するとかいうのは当然ですが、受診先でどんな検査を選択するのがベストかは当事者ではなくて担当医が考えることです。医療行為はどんな簡単なものでも必ず危険性を伴っていますから、できる限り必要のない検査は行うべきではない・・・良心的な医者ほど検査は最低限にしようとするのが常識だと思いますが、どうも一般の方の考え方はそうではないらしい。あの検査をしてもらうためにわざわざ病院を受診したのに担当した医者は検査をしてくれなかったから不満だ、と云う。そして、希望の検査をしてもらうためにさらに他の病院を受診する。
(つづく)
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