仏の世界展
『漫画家による仏の世界展in湯前』に行ってきました。春から大都会を中心に開催されているこの原画展ですが、熊本では田舎の山の中の『湯前まんが美術館』という小さな施設(湯前町中央公民館と湯前町教育委員会が併設、というかほとんどそっちがメイン)で開催されていました。だから訪れる人もあまり多くない様子で、週末でしたがゆっくりと有名漫画家さんのほとけの絵を堪能できました。
有名漫画家さんたちが『仏』と聞いて思い浮かぶものをその感性で描いたほとけ様ですが、多かったのは弁財天や観音様といった女神さま。そして、子どもたち。とくに子どもたちや赤子の無邪気に笑う顔がとても良く描かれていて、その表情の豊かさに見とれてしまい、思わず自分の顔もにんまりとして満たされた気持ちになりました。
『無邪気』・・・『邪気』のない状態。『邪気』とは、1. 人に害を与えようとする心。悪意。2.病気を起こす悪い気。悪気 (あっき) 。3.物の怪 (け) 。じゃけ。・・・結局、いつも楽しげに笑う稚児、「今泣いたカラスがもう笑た! 」・・・大人になってもいつも何でも笑い飛ばしていられることが邪気払いの最良の方法なんだと感じた次第です。
ちなみに、子どもたちのことを『餓鬼(がき)』と呼びますが、餓鬼は本来 「生前の罪のむくいとして餓鬼道におちた亡者」のことであって、「いつも飢えて何でも欲しがる食べたがる」子どもたちの姿から『がき大将』とか『クソガキ』とかいうことばはありますが、やはり子どもの特権は、いつでも無邪気に笑っていられることなのだと思います。その笑顔が、成長とともに徐々に消え失せながら大人になる・・・なんて酷い(むごい)ことでしょう。それが、さらに年取ってきたときに再び何にでも笑えるようになる。そうか、それは『無邪気』ではなく、『悟り』なのだと心得たり。
わたしはまだまだなあ、とつぶやきながら仏の絵の各々にそっと合掌。
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