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育て方を間違えた?

「最近の若いおかあさんの中にね、子どもの育て方(子どもとの接し方)を間違えてるひとが増えたのよね」・・・近くの小児科クリニックで働く妻がため息をつきながらそんなことを云いました。

予防接種の待合室。泣きながらゴネる三歳児に「ねえ、○○ちゃん、どうする?お注射受けようか」と聞く母親。「イヤ!」当然の答え。「イヤだって、じゃあどうするの?」「帰る!」「帰るって・・・ほら、みんなが待っているから、お注射受けようか」「いっやーーー!」結局は看護師さんたちに羽交締めされて無理矢理注射。完璧に切れた彼はひとしきり大暴れ。オロオロするおかあさん。「おかあさん、とりあえず入り口から出てってください」というけど相変わらずオロオロオロオロ。

「だいたいが、三歳児に注射受けるかどうか聞くのが間違ってんのよ。イヤっていうに決まってるじゃない。『どうする?』って聞くから『イヤだ』って答えたのに、結局羽交締めで辱めにあって、『どうせ云ったようにならないのなら、最初から聞くなよ』て思うの当たり前だよ。イヤでもしなきゃいけないことがあるってことをちゃんと教えてやらないと、分別もつかない時期から「叱らない」とか「自発性がどうの」とか云って、結局こうなるんだよ。あの子そのうち大きくなったら絶対にグレるよ。もうすでにおかあさんを信用してないし、下に見てるからね」「切れて手がつけられなくなったら放ったらかせば済むこと。おかあさんが『勝手にしなさい。おかあさんは帰るから』って云って出て行ったらそれで良いんだよ。子どもにとって一番怖いのは無視なんだから。でも、今のお母さん、それができないんだよね」

理不尽でもしなければならないことがあるということを、中途半端に履き違えた勘違いの教育論の元で家庭で教えることは不可能。最後の砦の学校も、モンスターの監視のもとではできようはずもなく・・・おそろしや、おそろしや。

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