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モノ知りへの羨望

学会出張のために久しぶりに飛行機に乗りました。新幹線にもありますが、飛行機内の機内雑誌の方が内容も量も充実していると思います。老眼が顕著になって目が疲れるので日ごろは小さな字を読まないのですが、今回は心身に余裕があったから読み耽ってみました。

いつも思うのですが、こういうところにコンスタントにエッセイを書かれる方ってすごいなあと思います。表現力も然ることながら、内容が深い。食べ物のこと、旅のこと、競馬のこと、リヤカーのこと、などなど。プロだとはいえ、このことについてだけは絶対に他人には負けない!という内容で、「わたしの大好きなことをみんなもっと知って!」という想いがぐいぐい伝わってきます。だから、簡単に最後まで読んでしまいます。

読みながらいつも思うのです。自分はどうか? 『書く』ということにはそれなりに自信があるのですが、わたしにはこれだけは負けないと思えるほど造詣の深いものが何もない。仕事の内容はもちろん(むかしはせめてティーテルアルバイトだった専門領域くらいはレクチャーできる自信がありましたが)、趣味の部分でも生活の部分でも深く語れるものが何もないなあ、とため息まじりに思ってしまいます。仕事でアカデミックな知識が溢れている同僚方には何も憧れませんし、興味のないことや浅い知識を今更深く追求してみたいとは思わないのですが、でもやっぱりこの余裕の深さ(知識も経験も)はカッコいいなあと無い物ねだり。

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