言い訳の連鎖
まだ50歳になったばかりのご住職。若いころとは違ってやはりお腹が出てきました。毎年、ドックに来るたびに膨らんできます。本人には生活改善の意識はしっかりあるのですが、なかなか実行できずにすぐに一年が過ぎてしまいます。ごくごく普通の妙齢男性の自然経過ですが、ただ、彼のネックは住職という仕事にあります。
檀家さんからのいただき物に精進料理はない(むしろ高カロリーのお菓子か甘い食べ物ばかり)し、ほんの少ししか持ってこないということもない。檀家さんからのいただき物なのだから捨てることもできないし、誰かにあげるのも失礼である。と、言い訳することができる中で、ではどうしたらいいのか? 『自分はドクターストップがかかっているようなひどい糖尿病だから持ってこないでくれ』と云えば檀家さんの一部はやめるかもしれないけれど、『だったら奥さんに』とか云ってどうせ持ってくるし、何よりも、本人が甘いものに目がないのだからそもそもそんなことを口にするはずがない。最終的には、(文字通り"釈迦に説法"ではありますが)日々の煩悩と戦って悟りを開くしかないのでありましょう。まさしく彼は今世でこの修行をするために生を受けて来たのかもしれません。でも、『我慢する人生』は必ずしも釈迦の本分ではないはずなのです。 どうしたものでしょうか? 合掌。
『毎日、夕方がヒマなのに何で運動しないのかしら? 』と保健師さんが冷たく呟いていました。『人間に運動欲は存在しないのだから、しなくていいことは絶対しないのだから、よほどのモチベーションがないと習慣は出来上がりますまい』とわたし。そんな会話を知ってか知らずか、本人が『最低10000歩以上は必要ですよね、やります!』と運動宣言して帰られましたので、来年は変わっているかもしれません。話を聞く限り、食べ物への言い訳は解決させる気はないようですが・・・乞うご期待。
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