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意欲低下の原因

日本ポジティブサイコロジー医学会学術集会の話題の中で、他に紹介しておきたいと思ってメモったのは、放医研の南本敬史先生の『意欲の神経機構』と、京都大学の鈴木智子氏の『寄付と幸福感』という演題です。

まず、南本先生のサルを使った脳科学研究の結果は、想定の範囲内のものではありましたが、頭の中をクリアにするのに役立ちました。

生き物の意欲低下の原因には『報酬依存性』と『報酬非依存性』がある。前者は意欲の誘因(報酬)と動因(満足度)によって決まるもの、つまり報酬量が多いと頑張るが、もう十分だと思えばやりたくなくなるというものです。それに対して後者はそんな理屈抜きにただヤル気がなくなる、つまり「うつ状態」のようなものです。

で、前者はドーパミンという神経伝達物質が報酬の情報処理をすることに関与しています。報酬依存性の意欲低下は「難しいし苦労するからしたくない」という状態なので、乗り越えるためには、自分にもっとご褒美を与えるとか、もっと簡単な仕事からやってみて「自分はやればできる」という達成感を得るとかいうやり方が有効だろう、と南本先生は提案されていました。

一方、後者はうつ病状態と同じで、これに関与するのがセロトニンという情動の情報処理を行う神経伝達物質です。何がどうというわけではないけれど、全体的にヤル気が出てこないというもので、この場合の対処法は・・・とにかく何もやらないこと。気分転換するとか日光浴してぼ~っとする、とか。

この違い、講演を聞いている限りはクリアカットで分かりやすいのですが、さてさて、実生活において、当事者に区別がつけられるものなのかしら?

 

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