これ以上の睡眠は必要性を感じない
「いつも夜中の2時に寝て5時前には起きて仕事に行く。マラソンもするし気持ちも爽快で、毎日充実している。少なくともこれ以上の睡眠は必要性を感じない」・・・先日の40歳代男性受診者の問診記録にこう書かれていました。
今や、『短い睡眠時間でも深い質のいい睡眠をとれれば問題はない』という理論は間違いであることが証明され、程度に個人差があるとはいえ、睡眠はその質に関わりなく短かすぎても長すぎてもカラダに悪いことは常識です。でも、人生に自信を持っている人間にとってはそんな理屈など何の意味もありますまい。わたしにも若いころにそんな時期がありましたが、当時の自分もそうだった気がします。同じように、若い男性で「毎晩ワインを一本空けるけれどどうということはない。オレにとってはワインなんて水代わりだ」と豪語する受診者もおりました。そんな彼らに「それは錯覚です。今生活の見直しをしないと絶対に遠くない将来に病気になりますよ」とアドバイスしたところで、聞きはしないでしょう。
彼らが特別な体質なのではありません。彼らのアタマは自信に満ち溢れて自らの口を使ってそう云わせてはいますが、彼らのカラダの各臓器は毎日無理をさせられていることなど十分承知しているはずです。だから、彼らもいつの日か「これじゃいけないな」と感じる瞬間が来ます。その時にならないと生活は変わらないと思うのですが、その時には意地を張らずに自分の感覚に素直に従ってもらいたい。ただただ、そう思います。
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